ツシマスゲ(対馬菅)

Carex tsushimensis


ツシマスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ヌカスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈20〜60cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生する。基部の鞘は褐色を帯びる。
     葉は線形で幅3〜8mm、やや平滑。
     頂小穂は雄性で長さ2〜5cm、長い柄がある。側小穂は3〜5個、雌性(時に先端や基部に少数の雄花をつけることがある)でお互いに著しく離れてつき、1個の苞から1個ずつ出、円柱形で直立し、長さ2〜5cm、長い柄がある。
     雌鱗片は緑白色、凹頭で長い芒がある。果胞は長さ約3mm、脈は太く肋状になり、有毛。果実(痩果)は菱形で長さ1.5〜2mm、3稜が目立ち、基部側の面がやや凹み、頂部の付属体は環状に膨らむ。

  • 分布・生育地 :
     九州(長崎県、佐賀県、鹿児島県) (国外:日本固有)
     丘陵地の林縁、樹林下

  • 果期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     2008年4月6日  長崎県対馬
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・小穂    同  上

  • 撮影記 :
     長崎県対馬にスミレ類の撮影に出かけ、地元の方の案内で島内を回った。
     ツアーの下調べで来島していたプロの写真家と一緒に回ることになり、いくつかの雑種について教えてもらった。
     その方の希望でこのスゲの自生地に出かけることになり、スゲに全く興味はなかったが同行し撮影した。
     このスゲ、九州の離島のいくつかにしか生育しない希少種で、今になって撮影してよかったと思う。

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小穂