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- 科名・属名 : ラン科 アオチドリ属
注.APG分類ではハクサンチドリ属、学名(Dactylorhiza viridis)
- 特徴 :
草丈20〜50cmの多年草。
根茎は短く、一部肥厚する。
葉は互生し中ほどに2〜3個つき、葉身は長楕円形〜広披針形、長さ4〜10cm、幅1.5〜3cm。先は尖り、縁はやや波打ち、基部は鞘となる。
花は茎頂に総状にやや密に多数つき、ややうつむいて半開し、淡緑色〜紫褐色で、長さ1〜2cm。苞は狭披針形、花よりかなり長い。萼片は狭卵形、長さ7〜8mm。側花弁は線状披針形、萼片より短い。唇弁はややくさび形、紅紫色(緑色もある)を帯び、長さ8〜10mm、幅約4mm、先が3浅裂し、側裂片が中裂片より大きい。距は半円形で太くて短く、長さ約3mm。蕊柱は前に曲がり、長さ約2mm。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部地方以北)、四国 (国外:朝鮮、中国〜ヒマラヤ、千島、サハリン、アラスカ、ロシア、ヨーロッパ) 亜寒帯〜冷温帯の林下、林縁のやや湿った所
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1978年6月11日 山梨県南都留郡 中上・全体2 1990年5月20日 北海道札幌市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 1985年6月23日 山梨県南巨摩郡 左下・花 2015年5月30日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
本州では亜高山帯の林下や草原で、北海道では低山の尾根筋で見た。
割合にがっしりした草姿であるが、花も緑色で目立たない。
よく出かけた山梨県のある山では、目立つ花のラン類は年々少なくなっていき、ついには登山道脇のあまり目立たないこの花も、帰り際に見ると盗掘されていた。
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