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- 科名・属名 : ラン科 カイロラン属
- 特徴 :
草丈10〜20cmの多年草。
根茎は横に這い、間が膨らみひげ根を出す。茎は匍匐し、先は立ち上がる。
葉は互生、根元に2〜5個つき、葉身は卵形、長さ2〜5cm。先は尖り、基部は円形〜浅い心形で、淡緑色。葉柄は短く、基部は鞘状になって茎を包む。
花は茎頂に総状花序となり3〜5花つき、平開せず、白色で時に淡紅色を帯びる。花軸、花柄萼に白い短毛がある。薄片は中央まで癒着し筒状、長さ5〜6mm。側花弁は長楕円状披針形、長さ約6.5mm。唇弁は舌状で長さ約7mm、先はやや反曲して細くなり、内面は平滑。蕊柱は短く、小嘴体の先は細長く2裂、その下の腹面に突起がある。
別名 アノマラン、ヨシヒサラン
- 分布・生育地 :
鹿児島県(奄美大島)〜沖縄 (国外:台湾、ベトナム) 常緑広葉樹林下
- 花期 : 10〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年3月1日 沖縄県国頭郡 中・全体2 1995年4月23日 鹿児島県奄美大島 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・花2 2008年4月9日 沖縄県国頭郡 右下・葉 2008年3月1日 同 上
- 撮影記 :
これまで出会った株はいずれも葉が枯れて消えていた。
ムヨウランという和名も、台湾のこのような状態の標本で記載されたためであるが、葉が無いのではなく枯れていることが多いのである。
2008年、沖縄島で20株近く密集して花茎をあげた見事な株を見た。葉もしっかり残っていた。
普通は斜面や岩上などで点々と見られる場合が多く、何故こんなに密集して生えているのか、理由や条件を想像してみるのも楽しい。
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