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- 科名・属名 : ラン科 ボウラン属
注.APG分類では、学名(L. teres var. teres)
- 特徴 :
草丈10〜40cmの着生の多年草。
茎は束生、単純または分枝し、円柱状線形で葉鞘に覆われ、灰褐色。
葉は互生し、円柱状線形、長さ6〜12cm、径3〜4mm。先は鈍頭、質は多肉質で茎と同色の葉鞘に覆われ、灰褐色。
花は節から短い花序を出し、穂状花序に2〜5個つける。背萼片と側萼片は楕円形、黄緑色で長さ8〜10mm、側花弁は狭長楕円形で長さ10〜13mm、先は円頭。唇弁は側花弁とほぼ同長、長楕円形で黄緑色の地に濃赤紫色の斑紋があり、基部に2個の耳があり、背面はわずかに膨らみ、先端は2裂し中央に小さな突起がある。蕊柱は短く、長さ約3mm、葯室は半球形でかぶと形。花粉塊は楕円形で黄色で2個ある。
果実(刮ハ)は紡錘形、長さ2〜3cm。
- 分布・生育地 :
本州(近畿南部)〜沖縄 (国外:中国(南部)、台湾) 樹幹、岩上に着生
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1988年6月26日 高知県室戸市 中1・全体2 2010年6月27日 沖縄県国頭郡 中2・全体3 2012年7月29日 鹿児島県鹿児島市 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花序 2013年6月3日 佐賀県武雄市 中4・花1 1988年6月26日 高知県室戸市 左下・花2 2013年6月2日 佐賀県武雄市 右上・果実 2011年11月19日 鹿児島県鹿児島市 右下・葉 2018年9月14日 同 上
- 撮影記 :
葉というより茎が集まったような姿をしており、ボウラン(棒蘭)とはよく付けたものだ。
南方に出かけると大木に着生しているのを見かけが、咲いているかどうか双眼鏡で見ないとわからないくらい高い所に咲いていることが多い。
最初に出会ったのは高知県で、季節外れの台風の後で大きな枝が折れて垂れ下がり、運良くそこに着生した株が開花していて、労せずして撮影することが出来た。
本州〜九州では岩に着いているものはあまり見かけないが、沖縄では山頂の岩場に立派な株のついているのもよく目にする。
鹿児島県では鹿児島市内でも着生している株をよく見かけ、桜島の展望で有名な城山でも多くの株が着生していた。
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