エンレイショウキラン(延齢鐘馗蘭)

Acanthephippium pictum


エンレイショウキラン1


  • 科名・属名 : ラン科 エンレイショウキラン属

  • 特徴 :
     草丈40〜60cmの多年草。
     根元には偽球茎が数個横に連なる。
     葉は偽球茎の先に普通3個つき、葉身は長楕円形〜卵状長楕円形、長さ20〜40cm、幅7〜10cm。3〜5脈あり、裏面に突き出る。
     花は偽鱗茎の脇から花茎を伸ばし、茎頂に3〜5個つく。花茎は長さ約15cm。花冠は筒状で基部が黄色、先端が紅紫色、長さ約4.5cm、径約2.5cm。唇弁は白色で先は3裂し、中裂片は外側に反り返る。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(沖縄島、八重山諸島) (国外:台湾(蘭嶼)
     やや暗い常緑樹林下

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2008年7月25日  沖縄県西表島
     中上・全体2〜中下・花1    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花2 2022年7月11日    同  上
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     株だけ見ていたこの花、いつかまた咲くだろうと思っていたら、台風のため八重山行き中止にした前年、久し振りに花をつけたと聞いた。早いうちからリベンジを期し、真夏の八重山に向かった。
     原生林下でも通いなれた場所、段々足が速まる。先行していた仲間から「咲いている」との声が聞こえた。
     滑る斜面を一気に越えると、瀬戸物でこしらえたような光沢のある花が咲いていた。形といい色といい、本土では見られない熱帯産の雰囲気だ。
     まとわり着く蚊も気にせず、真夏の日差しが翳るのをじっと待ち続け、夢中で撮りまくった。
     神田淳さんの「日本の野生ラン」で見て以来、いつか見たいと想っていたこの花、神田さんが撮影した同じ場所で出会えたのも何かの縁と思った。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
エンレイショウキラン2

花序

花1

花2