|
- 科名・属名 : ラン科 クモキリソウ属
- 特徴 :
草丈15〜30cmの多年草。
葉は少数、葉身は広卵形、長さ5〜12cm、幅3〜8cm。先は急に尖り、基部は心形。葉脈の側脈が畝となって盛り上がる。
花は花茎の先に十数個つき、白〜淡黄緑色の地に紅紫色を帯びる。苞は披針状三角形、鋭尖頭で、長さ1.5〜2.5mm。萼片は線状長楕円形で縁が外側に巻き、鋭頭で長さ5〜6mm。側花弁は線形で鈍頭、長さは萼とほぼ同長。唇弁は倒卵状くさび形で円頭、長さは萼片や側花弁とほぼ同長、基部に耳状の2個の突起があり、舷部の中央の溝に沿って暗紫色帯があり、縁に細かい歯牙がある。蕊柱はやや湾曲し、長さ約3.5mm、先の翼は狭い。花粉塊は卵状三角形で橙色。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州(屋久島まで) (国外:韓国(済州島)) 常緑広葉樹林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1996年7月13日 東京都伊豆七島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
どこにでもある花ではなく、仲間が遠い高知の山中で撮影したのを聞いたが、出かけるには少し遠すぎると思っていた。
ある時、東京都のある島にこの花があると聞き出かけた。
現地は常緑広葉樹林下で、目を凝らせばこのランがどこにでも咲いている、そんな驚くべき状況だった。
原生林の雰囲気を出来るだけ写し込みたいと撮った一枚である。
葉の脈が盛り上がり、これがユリ科のギボウシの葉にに似ていることから和名がつけられている。
同じ科の仲間の花
|