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- 科名・属名 : ラン科 ツレサギソウ属
- 特徴 :
草丈15〜30cmの多年草。
茎が太く、全体にがっしりしている。
葉は下部に2〜3個つけ、広長楕円形〜楕円形、長さ4.5〜12cm、幅2〜6cm。光沢があり、基部は茎を抱く。鱗片葉も下部のものは葉と同大になる傾向がある。
花は茎頂に総状花序となり、淡黄緑色の花を10〜20個つける。背萼片は披針形、長さ5.5〜7mm、側花弁は上方に伸びる。唇弁は舌状、長さ約10mm、側萼片とともに後方に反る。距は長さ10〜16mm。苞は長さ1.5〜4cm、最大の苞は子房より長い。
果実(刮ハ)は紡錘形。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆七島) (国外:日本固有) 草地、林縁、林下
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2001年5月13日 東京都伊豆七島 中上・全体2 2006年5月4日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 1985年5月5日 同 上 左下・果実 2019年6月30日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
5月頃伊豆諸島を訪れると、山の中でも道路脇でも日当たりのよい場所にはこのランが咲いているのが普通に見られる。
淡黄緑色の花は目立たず、格別美しいということもないため盗掘にあわないためだろう。
植物の世界にも生存競争はあるが、まさか人の目を引かないことが生き残りの条件になろうとは、この花も思いもしなかっただろう。
よく似た仲間が多いが、葉が幅広く、基部が茎を抱き、距が短いなどが異なる。
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