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- 科名・属名 : ラン科 ヒメシラヒゲラン属
注.APGV分類ではイナバラン属(Odontochilus)、学名は(O. nanlingensis)
- 特徴 :
草丈5〜10cmの多年草。
茎は無毛で、上部で分枝する。
葉は茎の中〜下部に2〜3個つき、葉身は卵円形、長さ3〜10mm。先はやや尖り、暗緑色。
花は枝先に2〜5個つき、白色で中心部は赤色、長さ約1cm。背萼片は帽状、側花弁は三角形で先が円くて開出。唇弁は縁が鋸歯状に切れ込み、先は2裂し、裂片は広く円形。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島) (国外:台湾、中国(南部)) 常緑樹林下
- 花期 : 6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年6月20日 鹿児島県奄美大島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
「今年こそは咲いていてくれよ」、祈るような気持ちで生育地に向かう。最初の年は蕾、2年目は未発生、今度が3年目だ。「3度目の正直」となるよう願わざるにはいられなかった。
現地へ着き周囲を見回す、何もない。ダメかと思ったその時、シダの葉陰に小さな2つの白い花が見えた。両側に白い櫛状の突起、根元の赤、何とも洒落た装いの花だ。今までの苦労が吹き飛んだ。
2花の株の近くには3花の株も咲いていて、何度も訪れたご褒美を貰ったようだった。
時間も忘れ撮影していたら、いつの間にか掛っていたガスも晴れ、木漏れ日が差し込んできた。時計を見ると2時間以上粘っていたようだ。
20年近く前に見つかっているが、まだ日本での正式な発表はないようだ。早く発表して欲しいが。
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