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- 科名・属名 : ラン科 ヒトツボクロ属
- 特徴 :
草丈20〜30cmの多年草。
球茎は狭卵形、汚白色で2〜3個が数珠状に連なり、細い紐状の根がある。
葉は球茎の上から1個出て、葉身は卵状楕円形、長さ3.5〜7cm、幅1.5〜3cm。先は鋭尖頭、基部は円形。表面は光沢のある深緑色で中脈は普通白く、裏は紅紫色。葉柄は長さ3.5〜7cm。
花は細い花茎の先に総状花序となり、やや疎らに紫褐色を帯びた黄緑色の小さな花を、5〜10個下向きに咲かせる。萼片と側花弁は狭倒披針形で鈍頭、長さ約4mm。唇弁は倒卵形、長さ約3mm、基部で浅く3裂し、中裂片は円頭、広線形で全縁、側裂片は小さく、縁は細鋸歯縁。距は淡紅紫色、長さ約5mmで下垂する。蕊柱は長さ約3mm、先の方は狭い翼がある。葯は広卵形。花粉塊はは楕円形で4個。
果実(刮ハ)は紡錘形で下垂する。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮(南部) 冷温帯〜暖温帯の林下
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1987年7月4日 山梨県韮崎市 中1・全体2 1998年5月27日 東京都高尾山 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花序 中 同 上 中3・花 1989年6月4日 千葉県清澄山 中4・果実1 2020年8月13日 栃木県那須塩原市 左下・果実、以下全て 同 上
- 撮影記 :
高尾山のような低山や南アルプス前衛の深山樹林下でも見かけた。
先の尖った丸い葉を1枚しかつけないにもかかわらず、他の植物の少ない樹林下では以外に見つけやすい。
全草を撮影すると褐色を帯びた黄緑色の小さな花は目立たないものの、アップで見ると細い花弁のはね具合はなかなか可愛い。
花がなくて葉だけでも、葉裏が紫色を帯びているので分かりやすい。
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