|
- 科名・属名 : ラン科 ヤチラン属
注.APG分類では、ホザキイチヨウラン属(学名以下変わらず)
- 特徴 :
草丈15〜30cmの多年草。
茎は肥厚し、卵形となる。
葉は普通根元に1個つき、葉身は広卵形、長さ4〜8cm、幅3〜5cm。先は鈍頭、基部は急に細くなり、葉鞘となって茎を包む。
花は花茎の先に総状に、淡緑色の花をやや密に多数つける。苞は三角状披針形で鋭尖頭、長さ1〜2mm。萼片は披針形、長さ約2.5mm、開出して反曲する。側花弁は線形で鈍頭、萼と同長。唇弁は萼片と同長、上半部は急に細く突き出し、やや鋭頭、下半部は腎円形、基部近くの両縁に肉質の裂片がある。距はない。花粉塊は4個で卵形。蕊柱は円柱形で極めて短い。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(近畿地方まで)、四国(一部山岳) (国外:朝鮮、中国、台湾、サハリン、シベリア、フィリピン、ヒマラヤ、ヨーロッパ、北アメリカ) 亜寒帯〜冷温帯の主に湿った林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1987年7月22日 静岡県富士山 中上・全体2 2009年7月18日 山梨県甲州市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2020年8月7日 山梨県富士山 左下・花、右下・葉 同 上
- 撮影記 :
亜高山の針葉樹林下でたまに見かける。
大きな葉を1枚つけ、逆に花はこの仲間の中でも特に小さく、見た目咲いているかどうかわからないくらいで、正直言って撮影意欲のわく花とは言い難い。
この写真も富士山麓の樹林下に別の花を探しにいった際見かけ、ついでに撮影したもので、花に等級付けしているようで気がとがめる。
それでも、花のアップを見ると間違いなくランの花で、小さいだけにかえって繊細な工芸品のように見える。
同じ科の仲間の花
|