イリオモテムヨウラン(西表無葉蘭)

Stereosandra javanica


イリオモテムヨウラン1

  • 科名・属名 : ラン科 イリオモテムヨウラン属

  • 特徴 :
     草丈15〜50cmの多年草。菌従属栄養植物。
     地下に肥厚した球形があり、そこから地上茎を出す。
     茎は普通淡黄色で紫色の絣模様が入り、基部に数個の披針形の鱗片葉があり、上部に苞がつく。
     花は花茎の上部に総状に10個程度がやや疎らにつき、鐘形で長さ約8mm、下垂する。苞は線状披針形。唇弁を除く花被片は相集まってつき、白っぽくてほとんど開かず、先のほうで外側に反り、その部分は紫色〜赤紫色が濃くなる。萼片と側花弁は同形。側萼片と唇弁の基部は少し膨らみメンタム状になる。唇弁は長楕円形〜狭卵形、基部に1対の腎形で肉質の小突起がある。蕊柱は短く、葯は大きく、花粉塊はは2個、披針状卵形。

  • 分布・生育地 :
     沖縄 (国外:東南アジア、ニューギニア)
     常緑樹林下

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年6月10日  沖縄県石垣島
     中上・全体2 2013年5月25日    同  上
     中下・花序 2005年6月10日   同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2013年5月25日    同  上
     右下・果実(刮ハ) 1994年7月9日  沖縄県西表島

  • 撮影記 :
     この花との出会いは、この花の花期としては遅めの6月初めの石垣島だった。
     暗い樹林下、細い花茎や下を向いて咲く小さな花は見つけにくく、山道の脇に生えていたにもかかわらず見逃すところだった。
     あらかたの花は終り枯れた花茎になっていたが、運良く咲き残りの株があった。
     花被片の先が開き、紫色になっているのが開花している状態で、アップで見ると濃い紫色が美しい。

  • 果実(刮ハ)

    同じ科の仲間の花
イリオモテムヨウラン2

花序

花