イヨトンボ(伊予蜻蛉)

Habenaria iyoensis


イヨトンボ1

  • 科名・属名 : ラン科 ミズトンボ属

  • 特徴 :
     草丈10〜25cmの多年草。
     地下の太い楕円状の塊根から地上茎を出す。  葉は基部にロゼット状に3〜9個つき、葉身は広倒披針形、長さ3〜7cm、幅1〜3cm。茎葉は数個あるが茎に圧着し目立たない。
     花は5〜12個がやや総状につき、淡黄緑色で径5〜7mm。苞は線状披針形で長さ約7mm。背萼片は広卵形、長さ約3mm、側萼片は斜卵形で両側に開き、側花弁はやや弓形の披針状卵形、背萼片と側花弁2個は集まった形で兜状になる。唇弁は基部から3裂し、中央裂片は広線形で真っ直ぐ伸び、長さ約3.5mm、側裂片は細く長く糸状で少し捻れ、長さ約4mm。距は短円柱形で長さ6〜10mm。蕊柱は短く、葯室は平行で、各室には1個の花粉塊がある。

  • 分布・生育地 :
     本州(千葉県以西)、四国、九州 (国外:台湾)
     湿った原野、林下

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年9月12日  徳島県
     中上・全体2 2019年8月31日  高知県
     中下・全体3    同  上
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2004年9月12日  徳島県
     右下・葉 2019年8月31日  高知県

  • 撮影記 :
     少しねじれた側裂弁を「ダリのヒゲ」と称した図鑑の解説があり、実物を見たくて仕方がなかった。
     千葉県の谷地田の奥にあると聞き何度か訪れたが、休耕田になって葦が生い繁り消えてしまった。
    四国でも田の法面にあったといわれて探したが、やはり見つからなかった。
     2004年、徳島県のある山道の法面で念願のご対面がかなった。自生地は「エッこんな所に」と思うような場所で、予想していた通りの面白い顔で出迎えてくれた。
     大雨が降れば根こそぎ流されてしまいそうな場所」だけに、また見られるか心配になった。
     その後、高知県でも目にすることができたが、やはりここも道路の法面に不安定な場所に生えていた。
     和名は基準標本となった産地の伊予(四国)にちなみつけられている。

  • 葉

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花