ジョウロウラン(上臈蘭)

Disperis siamensis


ジョウロウラン

  • 科名・属名 : ラン科 ジョウロウラン属
     注.APG分類では、学名(D. neilgherrensis)

  • 特徴 :
     草丈5〜15cmの多年草。
     茎は赤紫色を帯び、地下に小さな芋がある。
     葉は普通離れて1〜2個つき、葉身は円心形、長さ約1cm。
     花は茎頂に1〜3個疎らにつき、淡紅紫色〜淡藤色。背萼片は披針形、長さ約6mm、側萼片は癒着し下方にY字状になる。側花弁は背萼片と合着して兜状になる。唇弁は黄色で、3裂し、長さ約3mm、中裂片は前下方に白く伸び、先端だけが黄色。裂片の両側にある黄色は塊状の花粉塊。それらを2個の波打つ側花弁が後方から覆い、その後ろに紅紫色の細い背萼片が接着する。

  • 分布・生育地 :
     沖縄県(石垣・西表島) (国外:台湾(南部)、タイ)
      低地の林下

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年8月6日  沖縄県石垣島
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     暑さと登り、拭っても拭っても汗が吹き出る。目的の花は見つからない、緊張感はピークだ。
     一息入れるために立ち止まった足元に小さなピンクの花が見えた。「あった」安堵の思いとともに一瞬にして気持ちが軽くなった。
     何年か前からこの花の生育地は聞いていたが、真夏の沖縄は切符が取れない。それに人と同様暑すぎるようで、思いのほか花が少ない。逡巡していたがやっと来ることができた。
     やっと出会えた花は、小さく美しい花だった。ランの仲間は面白い形の花をつけるものが多いが、この花も代表候補の一つだ。
     落ち着いてあたりを探すと終わっている株もあり、やっとセーフといった状況だった。花期はかなり短いようだ。
     撮り終わると安心したせいかドッと疲労を感じるとともに、目の前を飛び回るヤブ蚊が急に気になりだした。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ジョウロウラン2

花