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- 科名・属名 : ラン科 ガンゼキラン属
- 特徴 :
草丈60〜120cmの多年草。
根元に卵状円錐形の偽球茎がある。
葉は偽球茎の上に4〜6個つき、葉身は長楕円状披針形〜長楕円形、長さ40〜80cm、幅6〜15cm。先は鋭尖頭、厚い草質で、やや光沢があり、縦ジワが多い。
花は茎頂に4〜10個、総状花序につく。苞は倒披針形、開花後脱落する。萼片と側花弁は平開し、長さ5cm、幅1〜1.5cm、外側は白く、内側は赤褐色。唇弁は長方形状楕円形で筒状に巻き、長さ4〜5cm、基部は白く上半部は暗紅紫色、先は浅く3裂し、裂片は円く、縁は波状。距は円柱状、長さ約1cm、蕊柱は長さ約2cm。
- 分布・生育地 :
九州(種子島以南)〜沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、熱帯アジア、オセアニア) 常緑樹林下の林縁
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1989年5月3日 鹿児島県奄美大島 中1・全体2 2006年4月15日 沖縄県国頭郡 中2・全体3 2023年5月9日 鹿児島県奄美大島 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花序1 1989年5月3日 同 上 中4・花序2 2023年4月9日 同 上 中5・花 1989年5月3日 同 上 左下・果実(刮ハ) 2013年6月26日 沖縄県国頭郡 右上・葉1 2006年4月15日 同 上 右下・葉2 2023年5月9日 鹿児島県奄美大島
- 撮影記 :
見るからに南方系のラン。図鑑には樹林下とあるものの、現地では道路わきや原野に多く、この花を撮影した奄美大島でも、林道脇の草むらにポツポツ咲いていた。
喜んで撮影のため草むらに入ろうとしたところ、案内してくれた地元の方に止められ、よく草むらを叩いてからやっと撮影できることとなった。
このようなところにハブがよくいるとのこと。本州とは違う撮影リスクが南西諸島にはある。
後日、西表島でもこの花に出会った。花は同じであるが、沖縄島や奄美大島の花のように一斉に開花しないようで、下の花は完全に終わっているのに、上の花はまだ硬い蕾だった。
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