キバナシュスラン(黄花繻子蘭)

Anoectochilus formosnus


キバナシュスラン1

  • 科名・属名 : ラン科 キバナシュスラン属

  • 特徴 :
     高さ15〜20pの多年草。
     茎は匍匐し、各節から長さ数cmの太い根が1本ずつ出る。
     葉は根元に数個つき、葉身は広卵形、長さ3〜5cm、幅2.5〜3cm。暗緑色で表面には白色(黄色)のい網目模様が入り、裏面は赤紫色を帯びる。
     花は茎頂に3〜5個が疎らにつく。花茎は有毛。背萼片は帽状、先は短く尖り半巻し、長さ約4mm。唇弁は白色、先端は2裂してY字状になり、長さ約18mm、基部は短い距となり、基部から中央にかけ黄色を帯びた櫛状の糸状突起が横に突き出て、前部は白色で倒披針形、長さ約7mm、幅約3mm。葯帽は黄色。

  • 分布・生育地 :
     沖縄県(八重山諸島、沖縄島) (国外:台湾)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :   11〜1月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年12月15日  沖縄県石垣島
     中上・全体2、以下全て(葉を除く)    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     右下・葉 2003年12月12日    同  上

  • 撮影記 :
     野生ランの写真集を何冊も出している写真家神田淳さんの写真集に、ビロード状の葉に芸術品のような花とあり、ぜひ見たいものだと思っていた。
     植物撮影の大ベテランで全国の希少種に詳しい大先輩と沖縄に向かう。
     南国とはいえ12月の山中は寒い。やっと見つけた株はやっと一つ開花していただけだった。
     3日後、再度訪ねてみると、なんと2本並びの8花が全てきれいに開花しており、興奮して撮影した。葉も花も確かに芸術品だ。
     最近沖縄島北部でも見つかったが、自生地は限定されていて生育数も少ない。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
キバナシュスラン2

花序

花