キリシマエビネ(霧島海老根)

Calanthe aristulifera


キリシマエビネ1

  • 科名・属名 : ラン科 エビネ属

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの多年草。
     葉は2〜3枚つき、倒卵状協楕円形、長さ15〜30cm、幅4〜6cm。先は鋭頭で他のエビネ属に比べて細くて長さも短く、裏面に短毛があり、葉柄も比較的長い。
     花は花茎の先に10〜15個、やや疎らにつき、微紅色〜白色で、ややうつむき加減に咲き、全開しない花が多い。
     萼片と側花弁は卵状長楕円形、長さ1.2〜1.5cm、鋭尖頭でで側花弁は萼片よりやや幅が狭い。唇弁は側花弁と同長、扇状で先端は浅く3裂し、両縁は切形で斜上し、中央に3条の隆起線がある。

  • 分布・生育地 :
     本州(紀伊半島南部)〜九州 (国外:朝鮮、台湾、中国(東南部)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2000年5月13日  東京都伊豆七島
     中1・全体2 2017年5月17日  宮崎県霧島山麓
     中2・全体3 2013年5月1日  鹿児島県甑島
     (上、中1、2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・花序1 2000年5月13日  東京都伊豆七島
     中3・花序2 2017年5月17日  宮崎県霧島山麓
     左下・花、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     以前鹿児島県で咲いているのを知りながらスケジュールの都合で撮影できず、その後なかなかお目にかかることができなかった。
     ある時、東京都の島で株を見つけ、翌年意気込んで出かけた。
     登山道から見えそうな場所で、早く撮影をと気はあせるのだが、樹林下は風や木漏れ日の影響でなかなかシャッターを切れず苦労した。
     他のエビネ類と比べて葉が細く、花はピンク(薄い〜濃い色々)掛かっていて可憐というのがふさわしい。
     その後、九州の何ヶ所かで出会え、和名の元になっている霧島山麓でも見ることができた。
     図鑑には含み咲きの花が多いと書かれているが含み咲きのパターンも色々あり、中にはほぼ平開する感じの花もよく見かける。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
キリシマエビネ2

キリシマエビネ3

花序1

花序2

花