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- 科名・属名 : ラン科 エビネ属
- 特徴 :
草丈20〜40cmの多年草。
球茎は球状で連珠状に連なってつく。
葉は3〜4個つき、葉身は倒卵状狭長楕円形、長さ15〜30cm、幅3〜4cm。先は鋭頭、基部は葉柄がはっきりせず、縦じわが多く無毛。
花は花茎の先に3〜8個が疎らにうつむきかげんにつき、淡紅紫色。萼片は、広披針形、長さ15〜17mm、幅4〜6mm。側花弁は披針形、萼片より短く鋭尖頭。唇弁は萼片より少し短くほぼ半円形で全縁、唇弁の先は橙色で櫛の歯状に切れ込む。
- 分布・生育地 :
本州(東北〜中部)、四国 (国外:台湾、中国〜ヒマラヤ) 冷温帯の深山の林下
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2002年7月6日 神奈川県 中1・全体2 2020年7月5日 長野県 (上中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花序1 1987年7月4日 山梨県 中3・花序2 2017年7月12日 岐阜県 中4・花 2020年7月5日 長野県 左下・果実(刮ハ)、右上・葉1 同 上 右下・葉2 2017年7月12日 岐阜県
- 撮影記 :
ブナ帯の林下に稀に咲く。分布は比較的広いものの、産地が少ないうえにその美しさから盗掘されることが多く、滅多にお目にかかれない。
最初にこの花を見たのは、山梨県の奥深い山の林下、うつむき加減に咲く花に木漏れ日があたり、ため息をつくほどであった。
その時の花が中1の花序の写真で、紅紫色の濃い花で美しい花であったが、何年もしないうちに盗掘されてしまった。
その後、十数年ぶりに出会ったのは神奈川県のある山だった。
林下の草むらをかき分けると所々にこの花が咲いており、花茎が数本立つ立派な株もあった。
盗掘されることが多いので花にを見ることは少ないが、それでも時々出会えるのは嬉しい。
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