コフタバラン(小双葉蘭)

Listera cordata var. japonica


コフタバラン1

  • 科名・属名 : ラン科 フタバラン属
     注.APG分類では、学名(N. cordata)

  • 特徴 :
     草丈6〜20cmの多年草。
     茎は細く、葉の付け根付近に毛が生える。
     葉は茎の下部に2個が対生して水平に開き、葉身は三角状腎形、長さ幅とも1〜2cm。先は鈍頭で凸端、基部は浅心形。表面は光沢があり、無毛。鱗片葉はない。
     花は茎頂に4〜10個を疎らにつけ、帯緑黄色〜淡黄色、時に茶褐色を帯びる。苞は三角状卵形でやや鋭頭、開出し長さ約1mm。萼片は狭長楕円形で鈍頭、長さ1.5〜2mm。側花弁は狭卵形、萼片とほぼ同長。唇弁は平開し楔形、長さ3〜5mm、基部に斜開する小裂片深裂して広く開き、裂片は線形で鋭頭。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:北半球の寒冷地)
     亜寒帯〜冷温帯の針葉樹林下

  • 花期 :   6〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1985年6月1日  山梨県南都留郡
     中・全体2 1984年7月21日  北海道礼文島
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花序    同  上
     右下・葉 1985年6月1日  山梨県南都留郡

  • 撮影記 :
     一見してわかるように、この属の中では特異な花の形をしている。花の基部がて丸く膨らんだ面白い形で、一度見たら忘れられない。
     コフタバと和名があるように小ぶりで、暗い針葉樹林下では花はほとんど目立たず、花弁が開いているかどうかは目を近づけないとわからないくらいだ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
コフタバラン2

花序