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- 科名・属名 : ラン科 キバナシュスラン属
- 特徴 :
草丈15〜20cmの多年草。
茎は基部が匍匐し、紐状の根を出し、上部は立ち上がる。
葉は根元に3〜4個つき、葉身は広卵形、長さ3〜5cm、幅1.5〜2.5cm。表面は暗緑色で白〜淡黄色の網目模様があり、裏面は赤紫色を帯びる。
花は茎頂に長さ4〜5cmの総状花序となり、2〜5個つける。萼弁は卵形〜広卵形、淡赤褐色で、長さ約5mm、側花弁は白色、横にV字状に広がり、長さ約6mm。唇弁は白色で上位になり、先端は2裂してY字形になり、長さ約12mm、中央に1対の狭三角形の突起があり、基部に2浅裂する距がある。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島)〜沖縄 (国外:台湾) 常緑広葉樹林下
- 花期 : 10〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年10月25日 沖縄県国頭郡 中・全体2、左下・花 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2008年11月12日 鹿児島県屋久島
- 撮影記 :
屋久島の奥深い山中で見事な斑の入った大株に出会った。花茎は上げていなかったもの、翌年には花をつけそうな株だった。
期待していた翌年、その株は影も形もなくなった。道などない原生林の奥だけに、「盗掘」か「動物に食べられた」かわからないが、あきらめきれなかった。
もう花は見られないかもと思っていたら、願いは通ずるもの、沖縄の原生林下で蕾の株に出会えた。
この機会を逃したらと2週間後再訪したが、台風の接近で雨風が激しく、2週間前涸沢だった場所は激流となっていた。
その流れのほとりに唇弁が逆さになる独特の形をした花が咲いていた。
雨の林下は真っ暗、谷筋からの風もあり、時間をかけ、安全を期して何十枚も撮影した。
この花は形も変わっていて面白いが、葉の表面の網目状の白斑も美しい。特に、花をつけない時の葉の白斑は、右下の写真のように鮮明で素晴らしい。
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