ミドリムヨウラン(緑無葉蘭)

Lecanorchis virella


ミドリムヨウラン1

  • 科名・属名 : ラン科 ムヨウラン属

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの菌従属栄養植物。
     茎は黄褐色で少し緑色を帯びる。
     花は茎頂に1花序当り3〜5個つく。萼片は長さ約17mm、先半分は緑褐色を帯び、外側に反り返る。側花弁は萼片よりやや短い。唇弁は長さ約13mm、中ほどまで蕊柱と癒合し、先は紫色〜紫色を帯びた白色で、下面は緑色を帯び、3裂、中央裂片は横長の方形、内側に分枝する黄色の毛を密生する。蕊柱は長さ約1mm、先端の両側にやや台形の翼があり、ほぼ白色であるが、葯は紫色を帯びる。
     果実は裂開後乾いたまま残り、次ぎの開花時まで残る。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島、宮崎県) (国外:台湾)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :   5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年5月10日  宮崎県
     中上・全体2 2021年5月5日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1 1995年5月3日    同  上
     左下・花2 2021年5月5日    同  上
     右下・花3(側面)    同  上

  • 撮影記 :
     九州(屋久島)で最初に見つかったが、その後宮崎県でも見つかった。
     萼片が緑褐色を帯びるのでこの名がつけられたが、花の写真のように半開状態の時は緑褐色が濃いが、平開すると緑色が薄れるような気がする。
     宮崎県の自生地では常緑広葉樹林下の緩やかな傾斜の斜面に、十数本が点在していた。
     花は平開することが少ないようで、何とか絵になる写真を撮れるまで、数回訪れた。

  • 花3(側面)

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ミドリムヨウラン2

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