ミソボシラン(みそぼし蘭)

Vrydagzynea nuda


ミソボシラン1

  • 科名・属名 : ラン科 ミソボシラン属

  • 特徴 :
     草丈15〜20cmの多年草。
     茎は匍匐し、節から太い根を1本ずつ出し、先は立ち上がる。
     葉は3〜11個がやや疎らにつき、葉身は卵状楕円形、長さ2.5〜5cm、幅1.5〜2.6cm。
     花は茎頂に総状花序に6〜12個つけ、ほとんど開かない。萼は基部が黄緑色、先は白色であるが後に黄色になり、長さ約6mm。萼は側花弁と兜を作る。唇弁は短く卵形〜三角形、長さ約13mm、わずかに3裂、前部は卵形の舟状で、中央に縦長の肉質突起があり、その表面は乳頭突起に覆われる。基部に距が発達し、唇弁の長さの半分近くになり、中に球形の突起が1対ある。
     別名 トミヤマフタオラン

  • 分布・生育地 :
     沖縄県(八重山諸島) (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年3月19日  沖縄県石垣島
     中上・全体2 2005年4月21日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序1 2006年3月19日    同  上
     左下・花序2 2005年4月21日    同  上
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     冬にこのランらしき株は見つけたものの、花を見るまで確信が持てなかった。
     4月、花はもう終わっているだろうと思いつつ出かけたところ、ほとんど終わってはいたもののやはり本種であった。
     周囲を探すと思いのほか株は多く、また花付きもいいとみえてほとんどの株が花茎を上げており、わずかながら咲き残っているものもあった。
     花はごく小さく、アップの写真のように舟形花弁は最初包み込むような形であるが、その後花弁の先が半円状に開き先の丸いスリーダイヤの形になる。
     湿った沢沿いはヤマビルにとっても住み心地がいいらしく、撮影中に長靴や三脚に何匹も這い上がってきた。
     2006年、今度はもっと早い時期に再チャレンジした。
     今度は咲き初めで、下のアップの写真でもわかるように、花弁は先は白色だ。
     ただ、パッとしない花なのは咲き初めでも同様だった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミソボシラン2

花序1

花序2