ミヤマウズラ(深山鶉)

Goodyera schlechtendaliana


ミヤマウズラ1

  • 科名・属名 : ラン科 シュスラン属

  • 特徴 :
     草丈15〜25cmの多年草。
     茎は横に這い、先は立ち上がる。
     葉は互生し、数個が根元に集まってつき、葉身は広卵形〜狭卵形、長さ2〜4cm、幅1〜2.5cm。先は鋭頭、質はやや厚く、表面は青緑色で、しばしば白斑が入る。葉柄は長さ1〜2cm。
     花は一方に偏って7〜12花が総状花序につき、白色か少し淡紅色を帯びる。苞は披針形、直立して子房に接し、長さ5〜12mm。萼片は狭卵形、鈍頭、外側に縮毛がある。側花弁は広倒披針形、背萼片の内側に接し、萼片よりやや長く、先端付近に黄褐色の斑点がある。唇弁は萼片と同長、基部が袋状に膨れ、内側に毛があり、前部は縦に一対の隆起があり、先端近くに黄褐色の斑がある。蕊柱は少し湾曲する。葯は卵形。花粉塊は黄色、倒卵状で2個あり、それぞれが2裂する。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(奄美大島以北) (国外:朝鮮、中国〜ヒマラヤ、台湾、スマトラ島)
     冷温帯〜亜熱帯の林下

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年9月4日  鹿児島県屋久島
     中上・全体2 1998年8月23日  静岡県天城山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2020年8月13日  栃木県那須塩原市
     左下・花 1986年8月31日  山梨県富士五湖
     右上・葉1 2020年8月13日  栃木県那須塩原市
     右下・葉2 2020年8月7日  山梨県南都留郡

  • 撮影記 :
     夏から秋の初めにかけて山地の林下に生えるが、あまり群生せずポツポツ見かけることが多い。
     和名にミヤマ(深山)とがつけられているが、深山より低山地の林下に多く、葉に入る白班を鶉(ウズラ)の羽根の模様に例えたものである。
     花は小さいものの、アップで見ると鳥の飛んでいる姿や、見方によっては豚の顔に見えたりして、結構愛嬌がある形をしている。

  • 葉1

    葉2

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ミヤマウズラ2

花序

花