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- 科名・属名 : ラン科 ムカデラン属
注.APGV分類では、ムカデラン属の学名は(Pelatantheria)
- 特徴 :
着生の多年草。
茎は細長く延び、匍匐して疎らに分枝し、節毎に白い気根をだす。
葉は互生し左右2列に並び、葉身はほぼ円柱形で、長さ7〜10mm。鈍頭で中脈に溝があり、基部の鞘は茎を覆う。質は革質で無毛。
花は葉身の反対側から2〜3mmの短い花柄を出し、淡紅紫色、時に淡黄緑色で、径約1cmの花を1個つける。萼片は楕円形で鈍頭、長さ約2mm、幅約1.5mm、基部が少し合着する。側花弁は萼片と同形、長さはやや短い。唇弁は舟形で肉質、基部は凹入して袋状の距となり、距の内側背面からT字状の肉質の隆起が張り出す。唇弁の先は3裂し、側裂片は耳状、先が黄色で立って内に曲がり、中裂片は三角状卵形で白色、鈍頭。蕊柱は短く、赤紫色が濃い。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西の太平洋側)〜九州 (国外:朝鮮(南部・済州島)、中国(東〜南部) 暖温帯の日当たりのいい樹幹や岩上に着生
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年8月15日 静岡県磐田郡 中・全体2 1993年8月13日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 1995年8月15日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
関東地方北部から九州まで点々と自生地があり、天然記念物に指定されているところもある。
この写真は、実家のある静岡県西部の岩場。崖の上からこわごわ覗き込むと咲いているのが見えるが、とても写せるような場所ではない。
別の岩峰のいくつかを回り込み、よじ登ってやっと撮影できる場所を見つけた。
真夏でも岩峰の上は風通しがよく、遠くまで見渡せる景色のいい場所での撮影は気持ちがよかった。
和名は、多数の葉が左右2列に並ぶ様子をムカデ(百足)の足に例えてつけられている。
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