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- 科名・属名 : ラン科 ナンバンカゴメラン属
- 特徴 :
草丈20〜30cmの多年草。
茎は基部が匍匐し、先は立ち上がる。
葉は根元にまとまって数個つき、葉身は卵形〜卵円形、長さ5〜7cm、幅3.5〜5cm。表面はビロード状で銀白色の網目模様が入る。
花は茎頂に総状花序となって十5〜40個つき、径1〜1.5cm、淡黄緑色で倒立して咲く。背萼片は卵形、長さ約5mm、側萼片は横に開き、長さ約6mm。側花弁は三日月形で、背萼片に圧着し兜を作る。唇弁は左右非対称で捻れ、白色、長さ約6mm、3裂し、中央裂片は狭くて突出して先がやや広がり、基部は蕊柱と合着し、袋状の距となり、内側に1対の円柱状突起がある。
- 分布・生育地 :
沖縄県(西表島) (国外:フィリピン、ボルネオ、マレー半島、スマトラ、ジャワ) 渓流近くのやや湿った林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年7月9日 沖縄県西表島1 中1・全体2 2008年7月24日 同 上2 中2・全体3 2022年7月10日 同 上1 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花序1 同 上1 中4・花序2 2004年7月9日 同 上1 左下・花 同 上1 右上・葉(表) 同 上1 右下・葉(裏) 2022年7月10日 同 上1
- 撮影記 :
7月に西表島を訪れた時、渓流近くの林下にあると聞いていたものの、簡単には見つからないだろうと思っていた。
ヤブをかきわけ探したがなかなか見つからず、あきらめかけた時やっと葉を見つけたが、花茎は上げていたもののまだ蕾だった。
ひょっとしたら咲いている株がと再度周辺を探したところ、上の写真の株を見つけ大喜びした。
この花は咲き始めであるが花期は長く、真ん中が咲く頃には下の花は終わっているようだ。
葉も写真のように美しく見応えがある。
ただ、園芸用に採取されるだけでなく、渓流近くに生えるため増水時に流されるなどで個体数は少ない。
ほぼ20年後に訪れた自生地、上の写真の株は残っていたものの花はつけておらず、近くの別の株が花をつけていた。
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