ニイジマトンボ(新島蜻蛉)

Habenaria crassilabia


ニイジマトンボ1

  • 科名・属名 : ラン科 ミズトンボ属

  • 特徴 :
     草丈13〜28cmの多年草。
     葉は地際に3〜5個つき、楕円形〜倒披針形で長さ3〜8.4cm、幅1.2〜1.8cm。茎葉は数個つくが、茎に圧着して目立たない。
     花は花茎の先に穂状に8〜15個つき、淡緑色で径5〜8mm。背萼片と側花弁は長さ約3mm、兜状になる。唇弁は3裂し、側裂片と中央裂片は直角をなし、中央裂片は上方へ反り返る。距は長さ約4.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(伊豆七島新島) (国外:朝鮮(済州島)、中国(雲南省)
     常緑と落葉広葉樹の混交林の明るい林下

  • 花期 :   9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2016年9月10日  東京都
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     日本では2003年東京都の伊豆七島の新島で見つかり、2011年に発表された。
     私も著者の一人となっている文一総合出版の「日本のラン ハンドブック @低地・低山編」)で初めてこの花を知り撮影に出かけた。
     島の林下を一生懸命探したが見つからずあきらめかけた頃、やっと倒れていた1株を見つけた。
     予想外の小ささに驚くとともにそのイメージで探したところ、やっとまともな開花株が目に入ってきた。
     左下の花序や花の写真でわかるように、3裂する唇弁の中央裂片が上に反り返る変わった形の花で、他の種と違うことが一目瞭然だ。
     「ランハンドブック」に書かれているが、朝鮮(済州島)や中国(雲南省)に飛び飛び記録されており、日本でも他に自生地の見つかる可能性がは高いと思われる。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ニイジマトンボ2

花序

花