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- 科名・属名 : ラン科 ムヨウラン属
注.APGV分類では、学名(L. javanica)
- 特徴 :
草丈15〜40cmの菌従属栄養植物。
根は紐状で太く、径3〜4mm。
茎は単一または少し分枝し、黒い。
花は茎頂に数個つく。萼片と側花弁は暗紫褐色、長さ約9mm。唇弁は白色で3裂し、長さ約11mm、基部は蕊柱と癒合する。側裂片は卵形で全縁、中央裂片は略円形で縁は不斉の細裂縁、白色の分枝した長毛が密生し、その奥上面内部に短毛のある1対の小隆起物がある。蕊柱は長さ約6.5mm、側裂片より前に出る。
- 分布・生育地 :
沖縄 (国外:台湾〜東南アジア、ニューギニア?) 常緑広葉樹林下
- 花期 : 1年中
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年11月6日 沖縄県西表島 中上・全体2 2004年7月9日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 2022年4月16日 沖縄県石垣島 左下・花2(側面) 2005年11月6日 沖縄県西表島 右下・果実 2013年5月28日 沖縄県石垣島
- 撮影記 :
ムヨウランは発生場所も花期も一定でなく、また、目立たないこともあって見つけにくいラン類の一つである。
特にこのランは南の島の亜熱帯の気候のせいか、冬にも花を見ることができる一方、いつ行っても咲いていなかったという話も聞く。
2004年の夏、この花が比較的よく見られるという西表島のある川沿いを探した。この年は雨が少なく原生林内はカラカラに乾いていて、とてもランが発生している雰囲気はなかった。
あきらめて戻る途中、ふと覗いた板根の間に黒い茎に唇弁に白い毛があるこの花を見つけた。湿り気のある板根の間で、まるで撮影してくれるのを待っていてくれたようだった。
その後何度か出会ったが、いつも花弁は閉じた状態ばかり、平開どころか半開もしないかと思っていた。
ある時、石垣島で初めて半開状態の花(中下の写真)に出会い、開くことがあると分かり喜んで撮影した。
ただ、花弁が開くのはよほど条件が揃った時に限られ、開いているのも短期間(時間)のような気がする。
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