オキナワセッコク(沖縄石斛)

Dendorobium okinawense


オキナワセッコク1

  • 科名・属名 : ラン科 セッコク属

  • 特徴 :
     草丈50〜70cmの着生ラン。
     茎は束生し、長く垂れ下がる。
     葉は4〜5cmおきに互生し、葉身は狭披針形、長さ10〜12cm、幅1〜1.5cm。
     花は上部の各節から花茎を出し、総状花序に普通2花つけ、白色〜淡紅色で半開し、径5〜6cm。萼片と側花弁は長さ4cm、唇弁は3〜3.5cm、蕊柱を囲む基部の内側に2列の板状突起があり、軟毛を密生する。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(沖縄島) (国外:台湾)
     大木の樹幹

  • 花期 :  12〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2008年3月1日  沖縄県沖縄島
     中上・全体2 2005年1月10日    同  上
     中下・全体3(株) 2022年7月8日    同  上
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2012年2月25日    同  上
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     冬とはいえ、ハブの出そうな湿度の高い谷筋を詰めると、谷を覆う鬱蒼たる原生林の樹幹の高い所に、垂れ下がった長い茎と満開状態の白い花が見られた。
     開発による自然破壊により貴重な野生種が年々減少していく中、特に懸念されるとして、2002年「国内希少野生動植物種」に指定されたこの花の開花を、正月明けのこの時期見られるとはあまり期待していなかった。
     それだけに嬉しかったものの人間とは贅沢である。高い樹冠の上でなく、もう少し低い所に、光線の状態のいい場所で・・・と、段々贅沢な思いが口をついた。
     地元の人によると、ピークは2〜3月であるが、11月から咲き出す株もあれば、4月になって咲く株もあるそうだ。
     生育環境のせいか子孫を残すための知恵か、植物の生態には奥深いものがある。
     1月に出会って撮影した株は、望遠でやっとという距離だったため、3月ならどこか咲いている所はあるだろうと、2008年の春は期待していた。
     期待に違わずというか期待以上の花をつけた大株が、かなり低い位置で咲いていてくれて、やっとまともな1枚が写せた。

  • 葉

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花