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- 科名・属名 : ラン科 エビネ属
- 特徴 :
草丈40〜60cmの多年草。
球茎は棍棒〜円柱状の偽球茎となり、先に葉をつける。
葉は4〜5個つき、葉身は線状長楕円形〜披針形、長さ20〜60cm、幅4〜8cm。先は鋭尖頭、黄緑色で光沢は無い。
花は茎頂に総状に25〜30個が密につき、垂れ気味で全開せず、黄色。苞は倒卵状披針形、早落性で、長さ約3cm、幅約1cm。萼片は長楕円形、長さ約6mm、側花弁は楕円形、萼片と同長。唇弁は萼片と同長、3裂し、側裂片は小さく楕円形で鈍頭、中央裂片は広腎形で先が2浅裂し、基部の内面には平行する半円形の隆起線がある。距は円柱形、先端が膨らんで少し反り返り、長さ4〜5mm。花期は長く、下から咲き初め、終えると落ちていく。
別名 スズフリエビネ
- 分布・生育地 :
九州(鹿児島県屋久島・種子島以南)〜沖縄 (国外:中国、台湾、東南アジア〜ヒマラヤ) 亜熱帯の常緑広葉林下
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年4月22日 鹿児島県奄美大島 中上・全体2 2006年4月16日 沖縄県国頭郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 1995年4月22日 鹿児島県奄美大島 中下・花 2006年4月15日 沖縄県国頭郡 左下・果実 1989年5月3日 鹿児島県奄美大島 右下 2006年4月16日 沖縄県国頭郡
- 撮影記 :
南の島の原生林下は一年中花が多い。この花は多数の小さな花が下から順々に咲いていくため花期が長く、同じ株が2ケ月くらい咲いている。
エビネ属は花が美しく、花色の変化が多いことから掘り取られやすいが、この花は花も小さく、色の変化もないことから比較的多く残っている。
花はほとんど平開せず、時たま1花程度が半開しているのを見るだけだ。しかし、虫はどうやって花に潜り込むのだろう。
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