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- 科名・属名 : ラン科 セッコク属
- 特徴 :
草丈5〜30cmの着生ラン。
茎は束生し多数分枝し、円柱形で、古い茎では先端近くに子芽を出すことが多い。
葉は数個互生し、披針形で長さ4〜17cm、幅7〜15mm。先はやや鈍頭で、表面は光沢がある。
花は、葉の落ちた3年目の茎の上部の節に1〜2個つき、白〜淡紅色で長さ2〜3cm。背萼片は披針形、側萼片は狭楕円形、側花弁は披針形で背萼片より少し短い。唇弁は側花弁とほぼ同長で、狭卵状三角形。中央に多数の短毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(岩手県)〜沖縄 (国外:ヒマラヤ〜朝鮮、台湾) 樹上、岩上に着生
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1989年4月29日 和歌山県東牟婁郡 中1・全体2 2015年5月27日 東京都高尾山 中2・全体3 2017年5月17日 鹿児島県霧島 中3・赤花 2014年5月5日 佐賀県黒髪山 (上、中1〜3は拡大写真あり、写真をクリック)) 中4・花序 2017年5月17日 鹿児島県霧島 左下・花 2013年5月1日 鹿児島県甑島 右下・葉 2019年7月11日 宮崎県霧島山系
- 撮影記 :
古木や山の岩場などに着生しているのをよく見るが、東日本では樹に、西日本では岩上に着生していることが多いように感じる。
関東でも高尾山の谷沿いの登山道の大きな杉の木に着生しており、5月半ばに花を見ることができる。
日光の杉並木にもよく着生しているようで、天皇陛下がお見えになったとき枝が落ちて怪我をしないようにとのことで、杉の木に登り多くのセッコクを採取したと地元の方に聞いた。
手の届くところの株は採取され、花を見かけるのは木や岩場の高い所だけにしかないと思っていたら、鹿児島県霧島山系で手の届く場所も含め数多くの株を目にすることができた。
まだこんな所が残っているのかとびっくりすると同時に嬉しくなった。
普通は白色で少しピンク掛かったものが多いが、左下の写真のようにピンクの濃い系統の花もあり、非常に美しい。
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