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- 科名・属名 : ラン科 タネガシマムヨウラン属
- 特徴 :
草丈40〜80cmの菌従属栄養植物。
根は肉質で、水平に広がる。
花茎はやや太くて単一、褐紫色で、鱗片葉は広卵形で鞘状、やや茎を抱く。
花は茎頂に総状に10〜20個つき、淡黄色で、唇弁を除き外側に小さな紫斑がある。苞は膜質で披針形、鋭頭、長さ8〜15mm、幅1.5〜3mm。萼片は長楕円状披針形で鋭頭、長さ1〜1.3cm。側花弁は萼片とほぼ同長で、やや幅が狭く、後方に反り、縁は卵状長楕円形、外側に巻く。唇弁は卵状長楕円形、長さ約1cm、短い基部の爪部には直立する三角状の耳があり、舷部は3裂するが、側裂片は短い。蕊柱は長さ8〜10mm。
果実は円筒状で下垂する。
茎や花弁の紫色の斑紋がないものがあり、
●キバナタネガシマムヨウラン(仮称)(学名未定)(左下の写真)としておく。
- 分布・生育地 :
九州(南部)〜沖縄 (国外:台湾、亜熱帯〜熱帯アジア) 亜熱帯〜熱帯の林下
- 花期 : 9〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年10月4日 鹿児島県屋久島 中上・全体2 2012年10月22日 沖縄県名護市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・キバナ 2008年10月4日 鹿児島県屋久島 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右上・キバナ(花)、右下・鱗片葉 同 上
- 撮影記 :
世界自然遺産に登録されている屋久島は、「縄文杉」や白谷雲水峡の「もののけの森」だけでなく、植物相の豊かさでも特筆すべき島だ。亜熱帯系の植物から高山性の北方の植物まで数多く知られている。
そんな島に出かけると、ヤクシマの名のつく多くの花に出会うことができる。
この花は、屋久島でなく隣の種子島の名がつけられているが、屋久島でもいろいろな場所で見ることができる。
花期は9月中旬頃がピークで、ちょうどその時期に訪れていないため、あまりいい写真が写せていない。
時に紫色の斑紋が欠けた全草黄色の花があり、勝手にキバナタネガシマムヨウランと称したが、2008年見かけた花は、真っ暗な岩陰で黄色が鮮やかだった。
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