テガタチドリ(手形千鳥)

Gymnadenia conopsea


テガタチドリ1

  • 科名・属名 : ラン科 チドリソウ属
     注.APG分類では、テガタチドリ属

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの多年草。
     一部の根は肥厚し、掌状に分枝する。
     葉は茎の中部以下に4〜6個が互生、葉身は広線形、長さ10〜20cm、幅1〜2.5cm。2つ折りになり、基部は茎を抱く。茎の上部に数個の線状披針形の鱗片葉がある。
     花は茎頂に長さ7〜15cmの花序に総状にやや密に多数つき、径約1cm、淡紅紫色でやや芳香があり、下から咲き始める。苞は披針形、花とほぼ同長。萼片は卵形、長さ4〜5cm、側花弁は斜卵形で萼片より短い。唇弁は卵状くさび形、長さ6〜8mm、3中裂し、裂片は同大で円頭。距は線形、長さ15〜20mm、後方に反り返り気味に伸びる。蕊柱は長さ約1.5mm。
     別名 チドリソウ

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(中北部) (国外:朝鮮、中国〜シベリア〜ヨーロッパ、サハリン)
     高山〜亜高山帯の草原

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2008年7月20日  長野県志賀高原
     中上・全体2 1991年7月21日  北海道根室市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1998年7月19日  長野県八ヶ岳
     左下・花 1991年7月21日  北海道根室市
     右下・葉 1998年7月19日  長野県八ヶ岳

  • 撮影記 :
     撮影データを整理していたところこの花の記録がない。山の草原でよく見るので撮影したと勘違いしていたらしい。
     そんな訳で、まともに撮影したのは本州中部の山ではなく、北海道の海岸近くの原野での撮影となった。
     その後本州中部の高原ではよく出会い、志賀高原ではスキー場のゲレンデに何本も固まって咲いていた。
     和名のテガタ(手形)は根が掌状になることから、チドリ(千鳥)は花をチドリに見立てつけられている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
テガタチドリ2

花序

花