ツレサギソウ(連鷺草)

Platanthera japonica


ツレサギソウ


  • 科名・属名 : ラン科 ツレサギソウ属

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     葉は5〜8個つき、下の3〜5枚は大きく、葉身は狭長楕円形で長さ10〜20cm、幅4〜7cm。先は尖り、基部は短い鞘となる。上部の2〜3個の葉は、広線形で小さい。
     花は茎頂に総状に10〜20個つき、白色。苞は線状披針形、花より長い。背萼片は楕円形、長さ7〜8mm、側萼片は斜卵形、長さ約8mm、後方に反る。側花弁は半切三角形でやや肉質、萼片より少し短く、背萼片とともにかぶと状になる。唇弁は長楕円形で下垂し、長さ13〜15mm、基部の両側に突起がある。距は下垂し、線形で長さ3〜4cm。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     日当たりのよい草原、湿った林下

  • 花期 : 5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年6月10日  東京都高尾山
     中1・全体2 2015年5月22日    同  上
     中2・全体3 2023年5月18日  東京都あきる野市
     (上、中1.中2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・花序 2015年5月22日  東京都高尾山
     中4・花1    同  上
     左下・花2 2023年5月18日  東京都あきる野市
     右上・葉1 2015年5月22日  東京都高尾山
     右下・葉2 2023年5月18日  東京都あきる野市

  • 撮影記 :
     北海道南部から九州まで幅広く分布するが、いずれの地でも群生することはなく、ポツポツ生えていることが多い。
     この写真は、東京周辺では手軽なせいか最もハイキング客の多い(日本一多い?)高尾山の登山道の近く、こんなところにと思うような場所にあった。
     この年は季節の訪れが遅く、咲くまでに3回も通い、ハイキング客の目を気にしながら撮影した。
     かえって人の多い場所の方が採られにくいのかと思っていたら、一番登山道に近い株はやはり消えてしまった。
     最初の出会いから20年後、場所は異なるものの高尾山で久し振りにこの花に出会った。今度は生き残ってくれよと、見えにくいよう撮影後枯れ枝で隠して下山した。
     和名は花の様子を、白鷺が連れ立っている姿に見立てつけられている。

  • 葉1

    葉2

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ツレサギソウ2

ツレサギソウ3

花序

花1

花2