ウズラバムカゴサイシン(仮称)(鶉葉零余子細辛)

Nervilio sp


ウズラバムカゴサイシン

  • 科名・属名 : ラン科 ムカゴサイシン属

  • 特徴 :
     草丈5cm程度の夏緑性の多年草。
     地中に細長い根茎を伸ばし、先端に長さ5〜10mmの球茎をつける。
     葉は花と同時に1個つき、葉身は5〜7角状円心形、長さ、幅とも2.5〜3.5cm。先は円く、基部は心形で全縁。表面は薄緑色の斑紋があり、裏面は紫色を帯びる。葉柄は長さ2〜5cm。
     花は花茎の先にに1個つき、萼片と花弁は淡緑色、線状披針形で長さ8〜9mm、平開する。唇弁は白色、三角形で長さ約1cm、上面に紫色の条があり, 基部は円脚。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(沖縄島北部) (国外:日本固有)
     常緑林下

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2010年7月10日  沖縄県
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     杉の交じったやや暗い常緑林下、足元に注意しながら丹念に探す。やっと蕾のような花をつけた株が1つ見つかった。
     他は小さな葉がいくつか見つかっただけだが、葉と花が同時に見られるというのは日本の他のムカゴサイシン属では見られない特徴だ。
     蕾ならと翌日早く訪れるが状態は変わらず、どうやら蕾ではなく咲き終わったばかりだったようだ。
     開花している状態を撮影したいと思っていたが、その後この自生地は台風の倒木などで荒れ、現在は発生していないようだ。平開した花にいつかは出合いたいと思っている。
     この花が沖縄で見つかってからもう10年以上経つがいまだ未発表で、今回は沖縄県のレッドデータブックに学名(Nervilio sp)として記載されたのでアップした。
     この他にも見つかってから10年以上経つのに未発表の種がいくつもあり、早く発表されることを願う。

  • 葉(裏)

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花

葉(表)