ヒトヨシテンナンショウ(人吉天南星)

Arisaema serratum var. mayebarae


ヒトヨシテンナンショウ

  • 科名・属名
  • : サトイモ科 テンナンショウ属

  • 特徴

  •  草丈50〜100cmの多年草。
     葉は2個まれに1個で、7〜13個の小葉を鳥足状につけ、小葉は狭長楕円形〜楕円形。縁は全縁または鋸歯があり、表面には光沢がある。
     花は葉よりも上につき、仏炎苞は濃紫色で外面にはやや光沢があって白色を帯びる。口辺部は開出し舷部は広卵形。
     付属体は太い棒状で、先端は径5〜15mm。

  • 分布・生育地

  •  九州(熊本、宮崎、鹿児島県)  山地の林下

  • 花期
  • : 4〜5月

  • 撮影月日・場所

  •  2010年5月9日 熊本県阿蘇
     下・花   同 上

  • 撮影記

  •  道路沿いに点々と濃紫色をした仏炎苞のテンナンショウが生えている。この色のテンナンショウ類はあれしかない。早速車を止め撮影した。
     葉に光沢があるとなっていたので葉もチェックする。確かに光沢があった。
     テンナンショウの仲間は、マムシグサとも呼ばれ嫌われることが多いが、各地にいろいろな仲間が知られていてなかなか面白い。
     ただ、この花は特徴的な色の仏炎苞を持つためわかりやすいが、変異の幅が大きいことから同定は難しく、撮影場所などで判断することも多い。

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