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- 科名・属名 : サトイモ科 ミズバショウ属
- 特徴 :
草丈(花茎)10〜30cmの多年草。
花は葉が展開する前に咲き、花弁のように見える仏炎苞の舷部は白色、長さ8〜15cm。花序は円柱状で、花は花序に密につき淡緑色で六角形、高さ約2mm、径3.5〜4mm。花被片は4個で両性、舟形、肉質で上部の縁は膜質。雄しべは4個、葯は黄色で外向し、柱頭より高く、花外に出るとすぐに裂開する。花糸は白色、扁平で膜質、長さ約2mm、幅約0.25mm。雌しべは1個、花序軸から突出した部分は三角錐形、緑色で高さ約2mm。
果序は長さ約12cm、径約5cm、果実(液果)は果軸に埋まり、緑色に熟す。
花後、長さ80cm、幅30cmになる長楕円形の葉を広げる。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(兵庫県、中部地方以北の日本海側) (国外:カムチャッカ、サハリン、ウスリー) 低山〜亜高山の湿地
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1977年5月7日 長野県戸隠高原 中上・全体2 1981年6月14日 群馬県尾瀬ヶ原 中中・全体3 1978年5月28日 同 上 中下・全体4 1981年5月10日 長野県鬼無里 (上、中上、中中、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 1981年6月14日 群馬県尾瀬ヶ原 右下・葉 2018年7月19日 長野県栂池自然園
- 撮影記 :
ミズバショウといえば、歌で有名な尾瀬を思い起こさせるが、中部地方以北では、低山の山すその湿地や田んぼの側などでも見られる。
上の写真は、花の写真を始めたばかりの頃、最初に泊りがけで出かけた長野県の戸隠高原で撮影したものである。
水面の反射光で照らされたミズバショウが、仲間同士寄り添って何か話をしているような姿が気に入っている。
尾瀬のミズバショウは、流れに沿って咲く姿(中上)や、尾瀬の水面に至仏を写す姿はやはり絵になり、同じように群生地として有名な鬼無里の群落(中下)とともに紹介する。
ここ以外にも、北海道〜中部地方にかけて有名な群生地は各所にある。
花が終わるとびっくりするほど大きな葉を伸ばし、これが芭蕉という植物の葉に似ていることから和名がつけられている。
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