ナギヒロハテンナンショウ(那岐広葉天南星)

Arisaema nagiense


ナギヒロハテンナンショウ1

  • 科名・属名 :
     サトイモ科 テンナンショウ属

  • 特徴 :
     草丈10〜40cmの多年草。
     葉は普通1個で鳥足状に5〜7個の小葉をつける。小葉は線形〜狭披針形で先が尖り、全縁。葉柄部は偽茎部よりやや長くなる。
     花は葉柄部よりやや短い花序の先につき、仏炎苞は葉より先に開き、外面は緑色を帯びた紫褐色、筒部に大きく隆起する白条がある。筒部の口辺は狭く開出し、舷部は狭三角形〜三角状狭卵形で先が細まり、内側は紫褐色で光沢があり、筒部より長い。付属体は棒状、仏炎苞筒部からほとんど出ず、紫褐色で先は色が薄く黄味ががっている。

  • 分布・生育地 :
     本州(兵庫、岡山県) (国外:日本固有)
     山地林縁

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年5月16日  岡山県
     中、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     本州の岡山と兵庫県の1000m以上の限られた山だけに希産するとされるこの花、確実ではないものの自生地の情報を得たので出かけてみた。
     朝方まで雨が残ったうえ山中はガスがかかり心配だったが、登るにつれてガスも上がり撮影には絶好の日和となった。
     それなりに標高を稼ぎ、この辺なら出てきてもいいはずと思ったとたん、小さなテンナンショウの花が目に入った。
     高さは15cm程度しかないが、花の感じや色、葉のつき方など、この花に間違いなさそうだ。
     一つ見つけ安心してあたりを探すと、同じくらいの高さで花をつけた株を数株見つけた。
     こんなに小さいのかと更に探すと、わずかではあったが30cmを越えるような株もあった。
     辺りには花をつけない子株もいくつかあり、ひとまずホッとした。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ナギヒロハテンナンショウ2

仏炎苞

付属体