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- 科名・属名 : サトイモ科 テンナンショウ属
- 特徴 :
草丈50〜70cmの多年草。
葉は普通2個、時に1個、2個の場合、第2葉は第1葉に比べ著しく小さい。第1葉の葉鞘は長さ35〜50cm。
小葉は7〜11個で鳥足状につき、長楕円形で長さ5〜18cm、鋭尖頭、細かい鋸歯があるか全縁。頂小葉とその両端の小葉の間には葉軸が発達する。
花は葉の展開に遅れて開き、仏炎苞は長さ9〜11cm、下から2/3まで筒状とり、緑白色〜黄緑色で稀に一部が紫褐色を帯び、白筋が目立つ。筒部は円筒形、口辺部はわずかに外曲する。舷部は広卵形で筒部よりはるかに短く、内側に曲がってホロ状となり、先端は縁が内側に巻いて急に細まる。花序柄は長さ5〜10cm、葉柄より短い。
付属体は有柄、基部が太く棒状で先は細く、多くは上部で前に曲がり、長さ6〜7cm、先は径約1mm。
別名 ツクシヒトツバテンナンショウ
- 分布・生育地 :
九州(宮崎、鹿児島県) (国外:日本固有) 山地林下
- 花期 : 5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年5月17日 鹿児島県霧島市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
以前はツクシヒトツバテンナンショウ(筑紫一つ葉天南星)と呼んでいたが、葉は普通2個つく場合が多く、また自生地も筑紫(九州北部)ではなく九州中南部である。そんなことも関係しているのか、このごろはタシロテンナンショウと呼ばれている。
この花が自生していると知った鹿児島県の山中、行けば簡単に見つかるだろうと思っていた。
ところが、見つけはしたものの数は少なく(この自生地だけか?)、しかも最初に見つけた株は、後で撮影と戻ってきたら姿は見えず、元あった場所は盗掘跡を落葉でしっかり隠していた。
そんなに美しいとは思われないこんな花も盗掘の被害に遭うとは、情けない気持ちで一杯になった。
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