タコノキ(蛸の木)

Pandanus boninensis


タコノキ

  • 科名・属名
  • : タコノキ科 タコノキ属

  • 特徴

  •  高さ3〜6〜(10)mの常緑高木。
     幹は直立し灰白色で、下部から太い気根を四方に下垂する。
     葉は幹の先端に集まってらせん状につき、線状披針形で長さ1〜1.5m、幅3から5cm。先は細長くて尖り、主脈や縁に小さな刺が多数ある。
     花は雌雄異株で、雄花序は数枚の黄白色の葉状の総苞の中に、長さ15〜30cm、径3〜4cmの穂状花序となり、雌花序は軸の先にパイナップル状の花序を1個つける。
     果実は倒卵形で、長さ7〜8cm、黄赤色に熟す。複合果は広楕円形で長さ約20cm。

  • 分布・生育地

  •  小笠原諸島(固有)
     日当りのいい乾燥した丘陵地

  • 花期
  • : 5〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  2011年6月24日 東京都小笠原諸島
     中・雄花序 2011年6月29日   同 上
     下左・果実 2011年6月25日   同 上
     下右・気根 2011年7月1日   同 上

  • 撮影記

  •  2011年、世界自然遺産に登録された小笠原諸島は、固有種の多いことで知られているが、びっくりするのがこの木だ。
     父島でも、島内をめぐる道路を走るとよく目にし、幹の根元部分から四方に下垂する気根が、一見するだけで「タコノキ」とわからせてくれる。
     右下の写真のように、気根には蛸の足でいう吸盤に相当する小さなイボみたいなものもあり、近寄ってみても納得させられる。
     果実はパイナップル状で食用にもなるらしいが、残念ながら口にする機会はなかった。

    気根

    同じ科の仲間の花
雄花序

果実