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- 科名・属名 : タコノキ科 ツルアダン属
- 特徴 :
茎の長さ10mにもなる常緑の藤本。
茎は太さ2〜3cm、分枝し気根を出して樹幹によじ登るか崖に下垂する。
葉は線形で長さ40〜60cm、幅2〜4cm。先は尖り、縁に短い鋸歯状の刺が、葉の下部の縁には長さ1mm程度のとがが、裏面主脈上にも短い刺がある。葉の基部は鞘状となる。
花は雌雄異株で、枝先の10〜15cmの軸の先につき、3〜4本の肉穂花序を束生する。花序の柄は円筒状で、径1〜1.5cm。花穂は長さ7〜9cm、径1〜1.5cmの円筒状で多数の雄花、雌花を密生する。花軸の下部には淡黄色で葉状の苞がつく。雄花は退化雌しべを取り巻いて多くの雄しべがあり、花糸は長さ約1mm、葯は楕円形、長さ約0.6mm。雌花は1個の雌しべと、それを取り巻き基部に多数の退化雄しべあり、雌しべは紡錘形で下部は互いに合着し、先は平らで中央は浅く切れ込み、周辺にはけ状の柱頭が4〜8個ある。
果実の先は硬く、下部は液質で多数が合着して集合果を作る。果実(集合果)は、円筒形、長さ8〜13cm、径約1.5〜2cm、赤熟する。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣・西表島)、小笠原諸島(父島・母島) (国外:台湾(蘭嶼)、フィリピン(バタン諸島) 常緑樹林内
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2011年5月24日 沖縄県西表島 中・全体2 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2011年5月23日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
日本では沖縄八重山諸島に分布し、現地ではそれほど稀な植物ではないが、花の時期に訪れる機会が少なく、また花つきにも表裏があって、綺麗な花にめぐり合っていなかった。
そこで、この花を目当てに日程を組み、西表島に出かけた。
この年はちょうど当たり年だったようで、林道際の崖地や樹幹を這い登る蔓に多くの花が見事に咲いていた。
花はむせるように強い甘い香りがし、地元の人に聞くと、花穂を取り巻く黄白色の紙のような苞を、お菓子代わりに食べることもあるようだ。

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