アオウキキクサ(青浮草)

Lemna perpusilla


アオウキキクサ1(群落)

  • 科名・属名 : ウキクサ科 アオウキクサ属
     注.APG分類では、サトイモ科(ARACEAE)、学名(L. aoukikusa subsp. aoukikusa)

  • 特徴 :
     1年生の水草。
     普通、葉状体が3〜5個集まって群体を作る。葉状体は倒卵形〜楕円形、長さ3〜6mm、幅2〜3mm。先は円く、基部は左右不相称、全縁。質は薄く、表面は黄緑色〜緑色、3脈があるが不明瞭。内部の気室はあまり発達せず、横1列に並ぶ。根は1本、普通うねり、根鞘基部に翼があり、根端は鋭頭。
     種子はよく結実し、長楕円形で長径約0.6mm、短径約0.45mm、18〜24本の縦筋、44〜82本の横筋がある。種子で越冬する。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:日本固有?)
     水田、沼、池、溝などの水面

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2019年9月5日  神奈川県川崎市
     中・全体2 2018年9月6日  東京都葛飾区
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・葉状体群体 2019年8月27日  神奈川県川崎市
     右下・根 2022年8月30日    同  上

  • 撮影記 :
     首都圏の近郊でも田んぼや溝で群生しているのを見かける。
     関東辺りでは、中の写真のようにウキクサ(広倒卵形の大きい葉)と混じって浮いていることが多い。
     ウキクサ科は以前は独立した科であったが、APG分類ではサトイモ科に含まれている。
     また、この種は日本全土に分布するとされていたが、最近の研究で近畿地方以西〜沖縄にかけては常緑で葉状体のまま越冬するナンゴクアオウキクサが分けられたため、特徴や分布域はそれに従った。

  • 根

    同じ科の仲間の花
アオウキキクサ2(群落)

葉状体群体