ビロウ(檳榔)

Livistona chinensis var. subglobosa


ビロウ


  • 科名・属名 : ヤシ科 ビロウ属

  • 特徴 :
     高さ10〜15mの常緑高木。
     幹は径40〜60(〜100)cm、基部はさらに太くなり、葉痕が波状の環状紋になって残る。
     葉はほぼ円形、径1〜2m、掌状に中〜深裂して多数の裂片に分かれ、裂片は線形で内折し、先は長い2つの裂片に分かれ下垂する。葉柄は長さ1.5〜1.8m、幅6〜7cm、断面は倒三角形、縁には逆向きの刺がある。
     花は葉の基部から多数の枝を分枝した長さ1m程度の大型の円錐花序をだし、小さな花を多数つける。花は両性で、黄緑色〜黄白色、長さ約4mm、特有の臭気がある。花弁は3個、卵形〜倒卵形、先は鈍形〜円形、花時にも平開せず直立する。萼片は広卵形で先は鈍形、花時には斜開する。雄しべは6個、花弁より短い。雌しべは3個の離生する心皮からなり、花柱は合着して1本になる。
     果時には花序全体が下垂し、果実(核果)は楕円形、長さ1.3〜1.8cm、緑黒色に熟す。

  • 分布・生育地 :
     四国(南部)、九州、沖縄 (国外:中国、台湾)
     海岸近くの林内

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2014年3月24日  沖縄県与那国島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、下・葉 年月日    同  上

  • 撮影記 :
     前年の12月に初めて訪れたのに続き、3ヶ月しかたっていないのにまた訪れた日本最西端の与那国島、八重山列島の中でも最も西に位置し、天気のいい日には台湾が望める。
     3月の本州はまだ春の花の咲き初めだが、南国与那国島では多くの花の盛りの時期だ。
     多くの初めての花との出会いがあったため、後でチェックすると1つの花の写真のカット数が極めて少なかった。
     この花も本種と判断したが、十分な撮影をしていなかったので、同定が間違っているかもしれない。

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花序

葉