コショウジョウバカマ(小猩々袴)

Helonias kawanoi


コショウジョウバカマ1


  • 科名・属名 : ユリ科 ショウジョウバカマ属
     注.APG分類では、シュロソウ科(MELANTHIACEAE)、ショウジョウバカマ属(Heloniopsis)、属小名の学名変わらず

  • 特徴 :
     草丈5〜15cmの多年草。
     根茎は短く斜上し、多数の根出葉をつける。
     葉はロゼット状で円形に広がり、葉身は狭いへら形、長さ1.5〜4.5cm、幅3〜10mmと細い。先は鋭頭で短く尖り、基部は次第に狭くなって柄状になり、全縁で無毛。
     花は花茎の先に数個つく。花茎には鞘状の鱗片がある。花被片は倒卵形、淡黄白色〜淡黄色で、長さ4〜6mm、幅約4mm。雄しべは6個、花被片よりやや短く、葯は紡錘形。花糸は糸状。花柱はほとんど抽出せず、柱頭は楕円形。
     別名 ヒメショウジョウバカマ、シマショウジョウバカマ

  • 分布・生育地 :
     鹿児島県(奄美大島)〜沖縄 (国外:台湾)
     やや湿った林下や岩場

  • 花期 :   9〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年10月4日  沖縄県西表島
     中上・全体2 2023年7月19日  鹿児島県奄美大島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1 2004年10月3日  沖縄県西表島
     左下・花2 2023年7月19日  鹿児島県奄美大島
     右下・根出葉    同  上

  • 撮影記 :
     西表島の原生林下を流れる小沢は湿度が高く、川沿いの岩場にはびっしり苔むしている。
     そんな岩で足を滑らさないよう慎重に進むと、岩場にこの花のロゼット葉が見えた。
     近づいて眼鏡を外してよく見ると、小さな白っぽい花をつけていた。
     ショウジョウバカマの仲間では最も小さな種類で、南西諸島に分布している。
     あまり花付きは良くないと本で読んだが、その年は当たり年だったのかそこかしこで白い花を見た。
     奄美大島では奥深い林下の岩上、落ち葉の間に生えていた。

  • 根出葉

    同じ科の仲間の花
コショウジョウバカマ2

花1

花2