ソクシンラン(束心蘭)

Aletris spicata


ソクシンラン1

  • 科名・属名 : ユリ科 ソクシンラン属
     注.APG分類ではキンコウカ科(NARTHECIACEAE)、学名変わらず。

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     地下に短い根茎があり、多数の根を出す。
     根出葉は多数あり、葉身は線形で、長さ10〜30cm、幅3〜7mm。鋭尖頭で、3脈があり、無毛。古い葉は繊維となって基部に少し残る。
     花は花茎の先に長さ15〜20cmの穂状花序になり、多数の花がやや密につき、斜めに立つ。花茎には線形で、長さ25〜60mmの苞状葉を散生する。花序軸、花柄に白く縮れた毛がある。花被片はつぼ形で、白色〜淡紅色、長さ5〜6mm、先は6裂し、裂片は披針形、花被片の外側には白く縮れた毛がある。雄しべは6個、花被片につく
     果実(刮ハ)は倒卵形、長さ3〜4mm。種子は長楕円形で、長さ約4mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜沖縄(トカラ列島、宮古列島を除く) (国外:朝鮮、中国、台湾、フィリピン(ルソン島)、マレーシア半島(北部?))
     日当たりのいい草地や山麓

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年5月1日  鹿児島県奄美大島
     中上・全体2 1985年5月5日  東京都伊豆諸島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2021年5月4日  宮崎県串間市
     左下・花 2005年5月1日  鹿児島県奄美大島
     右下・葉 2015年3月26日  沖縄県国頭郡

  • 撮影記 :
     根元から束になって出る葉の中心から花茎が立ち、葉がランに似ていることからこの和名が付けられている。
     写真でもわかるように花もパッとしない地味な花で、気をつけていないと見逃してしまう。
     関東地方以西の分布となっているが、多いのは南方の比較的海に近い法面やザレ地などで、点々と生えているのをよく見かける。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ソクシンラン2

花序

花