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- 科名・属名 : ユリ科 ショウジョウバカマ属
注.APG分類では、シュロソウ科(MELANTHIACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
草丈10〜30cmの多年草。
根出葉は多数つき、ロゼット状に展開し、倒披針形で長さ7〜20cm、幅1.5〜4cm。光沢があり、枯れずに冬を越す。しばしば葉先に小苗ができる。
花は葉の中心部から花茎出て、茎頂に3〜10個総状花序につき、横向きに咲く。花被片は6個、紅紫色〜濃紫色〜白色と変化が多く、倒披針形で、長さ1〜1.5cm、下部は次第に狭まり、花柄との境が膨らむ。花被片は花が終わっても緑色になって残る。雄しべは6個、花糸は花被片と同長かやや長い。葯は黒紫色で狭長楕円形、長さ約2mm。
果実(刮ハ)は3つに深くくびれ、熟す頃には花茎が50〜60cmに伸びる。種子は線形で両端に糸状の付属体がつき、長さ約5mm。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、サハリン) 山野の谷沿いや湿った所
- 花期 : 4〜5(〜7)月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年5月17日 山形県羽黒山 中上・全体2 2004年4月3日 愛知県瀬戸市 中中・全体3 1994年7月22日 山形県月山 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 1979年7月1日 群馬県至仏山 左下・花1(濃色) 2004年4月3日 愛知県瀬戸市 右下・葉 2020年7月5日 長野県木曽郡
- 撮影記 :
春先、まだひんやりした谷沿いや、やや湿り気のある場所で見かける。
残雪の多い高い山では、7月になっても雪田脇や雪渓近くの斜面で咲いているのを見る。
花は淡紅紫色のものが多いが、紫色に近いものや、白色のもの、左下の写真のように濃赤紫色のものもある。
花が終わっても花被片が緑色になって残るため、咲いているように見える。
和名の由来は、花の赤い色を猩々の顔に、葉の様子を袴に見立てたものと言われている。
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