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- 科名・属名 : ユリ科 チゴユリ属
注.APG分類ではイヌサフラン科(COLCHICACEAE)、属名以下同じ
- 特徴 :
草丈8〜40cmの多年草。
走出枝を出す。茎は分枝しないか、まれに分枝し、緑色で、しばしば節部で暗紫色になる。
葉は互生、葉身は長楕円形〜卵形(〜円形)、長さ(2-)3〜7(-9)cm。先は鋭形〜鋭尖形、基部は円形、縁に半円形の突起がある。3〜7脈があり、無毛、裏面はやや白みを帯びて光沢がある。葉柄は長さ1〜2mm。
花は茎頂に1〜2個、横向きかやや下向きに咲く。花柄は長さ0.7〜2.2cm。花被片は白色で6個、披針形〜広披針形、長さ(0.8-)1〜1.8cm、広鐘形に開き、先は漸鋭尖形、基部は膨らまないかやや膨らむ。花糸は緑白色、長さ5〜6mm、基部で広がる。葯は狭長楕円形〜長楕円形、帯黄色で長さ2〜3mm。子房は倒卵形、緑色で長さ2〜3mm、3室があり各室に1〜2個の胚珠がある。花柱は白色、長さ5〜7mm、普通浅く3裂するが、稀に深裂する。
果実(液果)は球形、長さ8〜10mm、径7〜10mm、9〜10月に黒熟する。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国(山東省北東部)、サハリン(南部)、ウルップ島) 山野の林内
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1990年5月20日 北海道江別市 中上・全体2 2020年4月7日 神奈川県川崎市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・果実 2016年10月12日 神奈川県箱根 右下・葉 2020年4月7日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
茎の先に小さくて可愛い花が咲き、その様子を稚児行列の稚児に例えて和名が付けられている。
北海道から九州までごく普通に見られ、まだ新緑が眩しい雑木林の林下などで群生している。
多摩丘陵でもちょっとした雑木林の下で可愛い花が見られるが、下向きに咲いていることが多く、撮影には結構苦労する。
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