アカハナワラビ(赤花蕨)

Botrychium nipponicum


アカハナワラビ

  • 科名・属名 :
     ハナヤスリ科 ハナワラビ属

  • 特徴 :
     草丈20〜50cmの冬緑性シダ。
     葉は1個つき、担葉体は短く、長さ1.5〜6cm。
     栄養葉は3出葉的に3回羽状に分岐、長さ、幅とも約10cm。葉柄は3〜13cmと長く、羽片は下部で広卵形で短い柄があり、裂片は長楕円形〜披針形で鋭鋸歯縁。冬には著しく葉が紅くなる。
     胞子葉は栄養葉よりはるかに長く、1〜2回羽状に分岐し、短い枝に直接胞子嚢をつけるので円錐花序のように見える。胞子を飛ばしたあとは枯死する。

  • 分布・生育地 :
     本州(宮城県以南)〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     山地の林下

  • 撮影月日・場所 :
     2010年10月3日  東京都八王子市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢穂    同  上
     下・紅変した葉 2007年3月11日   同  上

  • 撮影記 :
     冬緑性ではあるが、一番下の写真のように葉が紅く変わるのでこの和名がつけられている。
     初めに見つけたのは紅くなった葉で、その時には胞子葉は影も形もなかった。
     秋なら胞子葉も見られるだろうと、栄養葉が見られた林下を訪れると、小さな円い胞子嚢を一杯つけた胞子葉があちこちに見られた。
     よく似たオオハナワラビも似たような場所で見かけるが、冬でも葉は緑色で紅変しないので見分けられる。

  • その他のシダ
胞子葉

紅葉した冬の葉