トネハナヤスリ(利根花鑢)

Ophioglossum namegatae


トネハナヤスリ

  • 科名・属名 :
     ハナヤスリ科 ハナヤスリ属

  • 特徴 :
     草丈8〜25cmの夏緑性シダ。
     根茎は匍匐し、葉を疎らに出す。
     栄養葉は広披針形〜卵状三角形、長さ2.5〜11cm、幅1〜4cm。基部はくさび形で、長さ1〜2.8cmの葉柄に流れる。葉脈は細かい網目を作り、二次脈も明確。
     胞子葉は長さ6〜15cm、胞子嚢穂は長さ1.5〜3.5cm。胞子外膜の網目模様は細かい。
     栄養葉と胞子葉は柄が合体して、長さ4〜10cmの担葉体に移行する。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方の利根川) (国外:日本固有)
     川の氾濫原

  • 撮影月日・場所 :
     2004年5月9日  栃木県下都賀郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子葉(穂)    同  上

  • 撮影記 :
     シダにはさほど興味はなかったが、花仲間の「珍しいシダ」という言葉と、地表一面に群生する姿に感動しカメラを向けた。
     その後シダに興味を持ち始めてから調べてみると、自生地は関東地方の利根川河川敷と非常に限定され、絶滅危惧種にも指定されているシダだった。
     栄養葉に柄があり、その長さが1〜2.8cmと長く、胞子の大きさが小さいのが特徴のようだ。
     当時は群生が点々と見られたが、平らな河川敷であるため、開発されやすい場所で心配だ。

  • その他のシダ
胞子葉(穂)