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- 科吊・属吊 : ヘゴ科 ヘゴ属
- 特徴 :
草丈1~1.5(-2)mの常緑性シダ。
茎は短く匊匐または斜上し、幹は作らず直立しても高さ30cm程度、径約10cm。
葉は3回羽状浅裂、葉身は卵形~卵状楕円形で先は鋭頭、長さ(52-)61~99(-135)cm、幅(25-)30~58(-73)cm。側羽片は長楕円状披針形、長さ(10-)13~23(-31)cm、幅(3-)4~10(-18)cm、有柄。小羽片は、長さ(1.5-)2.3~4.5(-6.5)cm、幅(0.7-)0.9~1.4(-1.9)cm、軸に対する切れ込みは深くても3/4までで、先端に向けて次第に浅くなる。最終裂片の先は鈊頭~鋭頭で波状縁。質は厚い紙質、緑色。
葉柄は紫褐色で光沢があり、長さ(21-)29~62(-95)cm。基部の鱗片は披針形で辺縁に微細突起があり、先端は尾状に伸び、中心部が暗褐色で辺縁は淡褐色、長さ(0.5-)0.7~0.9(-1.1)cm。羽軸や小羽軸にも鱗片をつける。
胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間~やや中肋寄りにつき、円形で径(1.1-)1.2~1.3(-1.5)mm、包膜はない。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島・種子島以南)~沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、ベトナム) 低地の疎林下、林縁のやや湿った場所
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2013年6月26日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢群、下・葉柄基部鱗片 同 上
- 撮影記 :
ヘゴの仲間で、幹を作らないことはクロヘゴに似ているが、クロヘゴは小羽片が全縁かほとんど切れ込みがなく、クサマルハチとは逆に小羽片がほとんど基部まで全裂~深裂することなどで区別される。
沖縄島北部の林下で撮影したが、それほど知識がなかったので当初クロヘゴとして記録していた。記録を再チェックしている時、小羽片の切れ込みがないことに気づき修正した。
シダ類は雑種なども多く同定が難しく、よく知っている方に教えてもらうか、後日同定できるように胞子嚢群、鱗片、毛の有無など何ヶ所かを撮影しておく必要がある。
しかしそれでも同定は難しく、間違っている場合はぜひご指摘いただきたい。
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