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- 科名・属名 : ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属
- 特徴 :
匍匐茎と直立茎があり、直立茎で草丈(5-)10〜30cmの常緑性シダ。
匍匐茎は地中または地上を長く這って疎らに分枝し、葉を含んだ幅は(2.2-)2.8〜3.6(-4.3)mm、径(1.2-)1.4〜1.7(-1.9)mm。直立茎は斜上またはほぼ直立し、先は扇状に2叉分枝し、小枝は扁平、葉を含んだ幅は(1.6-)1.9〜2.3(-2.8)mm、径(0.7-)0.8〜1mm。
葉は2形、栄養葉は腹葉、背葉、側葉の3形がある。栄養葉は狭披針形で4裂に並び、茎には斜上してつくが基部は茎に広く圧着し、先は鋭尖頭。直立茎では長さ(2.3-)2.7〜3.4(-4)mm、幅(0.3-)0.4〜0.7(-0.8)mm。匍匐茎では長さ(2.8-)3.7〜5.5(-7)mm、幅(0.6-)0.7〜0.8(-0.9)mm。質は薄い革質で緑色、全縁。
胞子葉は密につき、広卵形で鋭尖頭、辺縁は膜質、不規則な鋸歯がある。
胞子嚢穂は直立茎の先、長さ3〜10cmの柄の先に1〜5個つき、円柱形で長さ(1-)1.5〜2(-2.4)cm、幅(2.6-)3.3〜4(-4.4)mm。
- 分布・生育地 :
北海道、本州、四国(徳島県) (国外:朝鮮、中国、モンゴル、南アジア、ロシア(極東、シベリア)、北米(北部) 日当たりのいい山地
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年8月22日 北海道樺戸山地 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・全体2 2010年5月22日 北海道礼文島 下・栄養葉直立茎 2009年8月22日 北海道樺戸山地
- 撮影記 :
このシダ北海道で2〜3度出合ったが、時期が早いのか植物体が若いのか、胞子嚢穂をあげていなかった。
直立葉の小枝の様子に特徴があり、他のシダと間違えることは少ない。
この扁平な小枝がアスナロ(木本)の小枝と似ているとし、それがつる状に伸びることから和名がつけられている。
胞子嚢穂の撮影など、シダの撮影にはまだ努力が必要だと思っている。
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