|
- 科名・属名 : ヒカゲノカズラ科 ヤチスギラン属
- 特徴 :
草丈20〜40(-50)cmの常緑性シダ。
茎は地上を長く匍匐、所々で直立茎を出し、やや二叉分枝状で、まばらに根を出す。
匍匐茎は、径(1.3-)1.6〜2.3(-3.2)mm、葉を含む幅は(3.1-)4.8〜6.5(-7.1)mm。葉身は線形〜狭長楕円形、長さ(2.4-)2.8〜3.6(-4.2)mm、幅0.1〜0.3(−0.6)mm。質は柔らかい革質、濃黄緑色で、先は鋭尖頭で全縁。
直立茎は、径(1.1-)1.4〜1.8(-1.9)mm、葉を含む幅は(4.5-)5.8〜7.2(-8.8)mm。葉身は線形〜線状披針形、長さ(2.4-)3.2〜4.1(-4.6)mm、幅(0.1-)0.2(-0.3)mm。質や色などは匍匐茎と変わらず、内向することが多い。
胞子嚢穂は直立茎の先に1〜2個下向きにつき、(4-)5〜7(-8)mm、幅(2.3-)2.6〜3.1(-3.4)mm。
- 分布・生育地 :
北海道(釧路・胆振地方)、本州〜沖縄 (国外:世界の熱帯、亜熱帯域) やや湿った日当たりのいい場所
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年2月16日 沖縄県石垣島 中上・全体2 2017年11月6日 沖縄県国頭郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢穂1 2007年2月16日 沖縄県石垣島 左下・胞子嚢穂2 2017年11月6日 沖縄県国頭郡 右下・栄養茎と葉 同 上
- 撮影記 :
本州(伊豆半島、伊豆七島、東海地方)以南〜沖縄にかけて分布しているが、それより北でも点在し、北海道でも見つかっている。
水気の多い場所に生えるため和名がつけられているが、図鑑によると北の地域で見つかる株は小さく、匍匐茎のだけの場合もあるようだが、南方で見る株は大きいものが多い。
南方の島の海岸近くの湿った土手に生えるものは、直立茎が50cm近くなるものもあり、匍匐性のシダのイメージとは大きく異なる。
上の写真の株は2月だったためそれほど大きくなかったが、5月に見た時は大きく広がり、高い直立茎を立てていた。
その他のシダ
|